科学者が示す神の証拠

アメリカ国立衛生研究所所長のフランシス・コリンズ博士の講演の動画（1:45）です。どうぞご覧ください。

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仮に、重力がほんの少しだけ弱かったとします。

もし、重力定数が実際の値よりも1/10から1/14だけ弱ければ、ビッグバンの後、十分な引力が存在せず、星や銀河、惑星は形成されません。生命体の存在もない、ただ無限の不毛の宇宙が広がるだけでした。

逆に重力定数がほんの少し強かっただけで、すべてが収縮し、ビッグバン直後に「ビッグ・クランチ」が起こり、宇宙は終焉したでしょう。生命体が出現するには、時間が必要です。当然、生命体が出現する時間もなかったことでしょう。

興味深いことに、この重量定数がどの数値にもなるのか、いろいろな可能性がありました。たまたま最適なバランスに落ち着き、生命生存が可能になったのです。

実は、重力定数は15ある数式の一つに過ぎません。各数式が少しでも異なると、生命体が生存できない宇宙になっていました。単に生命誕生が不可能なだけでなく、複雑な居住環境も成立できないのです。

これは無神論者への問題提起でもあります。でもこの問題提起には、解答があります。その解答についてお話しします。

解答には、二つの選択肢があります。第一に、宇宙を偶然の産物と見る考えです。ただ単なる偶然と捉えるには、今の宇宙ができる可能性は極めて低いのです。各数式が異なる別の宇宙が、他にも無数に存在したかもしれません。もちろん私たちは、生存可能なこの宇宙でしか生きられません。もし別の宇宙では、私は存在し得ないので、今日皆さんに講演することはできなかったでしょう。

偶然でないのなら、宇宙はある意図をもって創造されたと言うしかありません。これが二番目の選択肢です。宇宙が偶然の産物と考えるのも、神が意図的に創造したと考えるのも、信仰が必要です。ただ、どちらの結論の方が、あなたは信頼できますか？

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［著者紹介］フランシス・コリンズ（Francis Collins）博士は遺伝学者で、現在アメリカ国立衛生研究所所長。人の遺伝子解析を行った国際プロジェクト国際ヒトゲノム計画の代表を務めた。著書に『ゲノムと聖書：科学者』中村昇・中村佐知訳, エヌティティ出版, 2008年。『遺伝子医療革命』矢野真千子訳, NHK出版, 2011年がある。

脚注：アメリカのクリスチャン大学生、教授による講演組織「ベリタス・フォーラム」より許可を得て、転載しました。Used by permission from the Veritas Forum (www.Veritas.org).