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悪魔とはどのような存在か?

悪魔はどのような存在なのでしょうか。私たちの人生に、悪魔はどのような影響を与えているのでしょうか。

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【質問】聖書には悪魔の存在が出てきます。悪魔と聞くと、どうしてもおとぎ話のように感じてしまいます。悪魔は本当に存在するのでしょうか。

【私たちの答え】

アニメや漫画にはよく悪魔が登場します。アニメの世界では、悪魔はかわいらしく、温和な「誘惑者」として登場します。些細な間違えやトラブルを引き起こす「イタズラ坊主」として、悪魔は描かれています。しかし実際の悪魔は決して「かわいい」存在ではありません。

悪魔は確かに存在します。しかし悪魔は、神と対等な存在ではありません。神と対等な競合相手は、この世界には存在しません。

神は、創造以前から永遠に存在します。この地上のすべてのものは、人も、動物・植物も、天使たちさえも、神が創造しました。悪魔も神の被造物に過ぎません。

悪魔とは

神は、天使を神の働きを助ける存在として創造しました。その天使たちの中で、神に反逆する天使が現れました。その神に反逆した天使が、悪魔です。この悪魔を、聖書ではサタンとも呼んでいます。サタンの配下には、同じく神に反逆した天使たちの一団がいます。それらが悪霊たちです。

悪魔は今でも、神に敵対しています。悪魔は全人類の敵でもあります。悪魔は私たちを殺し、破壊し、奴隷として束縛しようといつも狙っています。

聖書はこう警告しています。「身を慎み、目を覚ましていなさい。あなたがたの敵である悪魔が、吼えたける獅子のように、だれかを食い尽くそうと探し回っています。」※1

悪魔の力は、創造主なる神の力に比べれば、取るに足りないものです。しかし悪魔の力は、人にとっては現実的な脅威です。人の人生を台無しにする力を持っています。

悪魔の働き

悪魔の策略は、人を欺くことです。悪魔はこの世界、国家全体、そして私たち個人をも欺こうとしています。悪魔は真実を捻じ曲げ、歪曲し、真実の中に嘘を紛れ込ませるのです。

ニール・アンダーソン博士は悪魔に関して、鋭い洞察を語っています。アンダーソン博士によると、聖書では悪魔について3つ描写があるということです。

- 誘惑する者
- 罪の告発者
- 嘘・偽りの父

アンダーソン博士はこう指摘します。

「もし私があなたを誘惑するならば、私が誘惑していることを、あなたはすぐにわかるはずです。もし私があなたの罪を告発するなら、私が罪を告発しているとわかるはずです。しかし、もし私があなたを欺こうとすれば、私の行動と意図は隠蔽されていて、あなたには理解できません。悪魔の力は嘘の中にあります。もし悪魔の嘘が取り除かれれば、悪魔の働きの効力はなくなります。」

では悪魔はどのように、人を欺くのでしょうか。いくつか例をあげてご紹介します。

アダムとエバ

神は最初の人、アダムとエバを創造しました。神は、人を自由意志を持つ存在として創造しました。人には、選択肢の中から自由に選び、決断をできる自由意志が与えられています。

エデンの園には、何百種類もの実を熟する樹木がありました。その中で、神がアダムとエバに与えた、ただ一つの指示とは、一本の特定の木「善悪の知識の木」から実をとって食べてはいけないというものでした。

「神である主は人に命じられた。『あなたは園のどの木からでも思いのまま食べてよい。しかし、善悪の知識の木からは、食べてはならない。その木から食べるとき、あなたは必ず死ぬ。』」※2 この命令は単純明快でした。

巧妙な話術

しかし悪魔は蛇を用いて、巧妙にエバを欺きます。「園の木のどれからも食べてはならないと、神は本当に言われたのですか。」
女はこう答えます。「私たちは園の木の実を食べてもよいのです。しかし、園の中央にある木の実については、『あなたがたは、それを食べてはならない。それに触れてもいけない。あなたがたが死ぬといけないからだ』と神は仰せになりました。」エバは自信なくこう答えます。

確信なく答えるエバの心の急所を、悪魔は突きます。「あなたがたは決して死にません。それを食べるそのとき、目が開かれて、あなたがたが神のようになって善悪を知る者となることを、神は知っているのです。」※3

悪魔はエバを欺きました。神は「あなたにとって、本当は益となることをわざと隠している。この実を食べれば、神のようになれる…」と信じ込ませたのです。

確かに「善悪を知り、神のようになる」ことは魅力的です。しかし問題は、悪魔は嘘を語り、エバを欺いたことです。

アダムとエバは、神のことばに疑いを持ちました。悪魔の嘘を信じ、彼らは行動に移したのです。その結果は、悲惨なものでした。

悪魔の手口はまさに、アダムとエバを誘惑する姿に表れています。悪魔は、神に反逆する存在です。悪魔は人を、神に反逆するように仕向けます。神への疑いを人に持たせるため、悪魔は真実に嘘を混ぜ込んで、全体を歪曲するのです。

アダムとエバについては、こちらの『私も罪人ですか?』をご覧ください。

人を神から遠ざける

悪魔の使命は、人を神から遠ざけることです。悪魔は、あなたが神の存在を否定するように仕向けます。神の人格を悪く言い、神について否定的なイメージを焼き付けます。

しかし神は繰り返し、私たちへの愛を語っています。「永遠の愛をもって、わたしはあなたを愛した。それゆえ、わたしはあなたに真実の愛を尽くし続けた。」※4

「私たちが神を愛したのではなく、神が私たちを愛し、私たちの罪のために、なだめのささげ物としての御子を遣わされました。ここに愛があるのです。」※5

「私たちが神の子どもと呼ばれるために、御父がどんなにすばらしい愛を与えてくださったかを、考えなさい。」※6

「神は、実に、そのひとり子(イエス)をお与えになったほどに世を愛された。それは御子を信じる者が、一人として滅びることなく、永遠のいのちを持つためである。」 ※7

他方、悪魔は神について、何と言っているでしょうか。「神はお前を愛していない。お前が今、抱えている問題を見てみろ。もし神がお前を愛しているなら、こんな問題に直面しなかったはずだ。」

確かに、悪魔の言葉には説得力があります。確信に満ちた気概さえ感じます。しかし悪魔が語ることは、真実ではありません。

ともに乗り越える神

確かに人は皆、問題に直面します。人生には問題が付き物です。でも同時に、神は問題の只中で、あなたと一緒にその問題を乗り越えたいと願っています。

あなたが神に頼るとき、神は問題解決へとあなたを導きます。自分一人で問題を抱え込む必要はありません。神はあなたに知恵と強さを与えます。平安を与えます。

イエスはこう語ります。「わたしはあなたがたに平安を残します。わたしの平安を与えます。…あなたがたは心を騒がせてはいけません。ひるんではなりません。」※8

神に信頼するとき、心は平安で満たされます。一方、イエスを信じない人は、この世では希望が持てません。神に信頼するとき、生きる希望が与えられるのです。

中傷の連鎖

悪魔は、神が良い方であることに疑いを持たせます。旧約聖書ヨブ記の主人公ヨブに対しても、悪魔は神に対する疑いを投げかけました。

悪魔は、ヨブが試練の中で苦しむなら、神を呪うだろうと考えました。しかしヨブは試練の中でも、決して神を呪いませんでした。悪魔はあなたを弱り果てた状態に陥れ、神を非難するように仕向けるのです。

それだけではありません。悪魔は、ヨブに対しても中傷し、攻撃しました。悪魔は「神はお前など必要としない。お前は聖くもない。お前の人生を見てみろ。できなことだらけだ。失敗ばかりしているではないか。お前の罪、依存傾向、弱さを見てみろ。神はお前を受け入れていない。必要ともしていない。お前は神に愛されるなんて無理だ。」

繰り返しますが、悪魔が語ることはすべて嘘です。神に愛されるために、だれも自分の努力で「良い人」になる必要はないのです。

偽りの父

イエスは悪魔についてこう語っています。「悪魔は初めから人殺しで、真理に立っていません。…悪魔は、偽りを言うとき、自分の本性から話します。なぜなら彼は偽り者、また偽りの父だからです。」※9

悪魔は嘘つきです。告発者です。悪魔は嘘で、人を束縛します。神以外のものに、過度に依存させ、神を信じる機会を奪います。

「さあ、もっとやってみろ。もう一回行っても、問題ないから。だれにもバレることはないから。別に人に迷惑をかけるわけでもないし、だれかを傷つけるわけでもいないから。もっとそれをやったら、気分もハイになるから。」

このような悪魔が語る嘘に耳を塞いでください。悪魔の嘘を、聖書の約束で置き換えてください。

聖書で対抗する

神と悪魔の違いを、イエスは明確に語っています。「盗人(悪魔)が来るのは、盗んだり、殺したり、滅ぼしたりするためにほかなりません。わたし(イエス)が来たのは、羊たちがいのちを得るため、それも豊かに得るためです。」※10

またイエスはこう語り掛けています。「あなたがたは、わたしのことばにとどまるなら、本当にわたしの弟子です。」※11

悪魔は嘘を吹聴して、あなたを束縛します。しかし神はあなたが真理を知り、自由にされることを願っています。神は、あなたが祝福された人生を歩むことを望んでいます。

悪魔に惑わされないでください。むしろイエスがどういう方かを知ってください。神があなたの人生に、何を約束しているのかを学んでください。聖書から人間関係の秘訣を学び、実践してください。

クリスチャンも、悪魔に誘惑されます。しかしクリスチャンの強みは、聖書のことばを握っていることです。「何が真理なのか」を聖書から知れば、嘘を見破ることができます。

聖書のことばを毎日読んでみてください。無力だと感じる現実に、希望を見出すことができます。混乱の中で、平安と安心に満たされます。底知れぬ恐怖から解放されます。何よりも、神があなたの問題に具体的な解決を与えます。

脱出の道

「あなたがたが経験した試練はみな、人の知らないものではありません。神は真実な方です。あなたがたを耐えられない試練にあわせることはなさいません。むしろ、耐えられるように、試練とともに脱出の道も備えていてくださいます。」※12

悪魔とは何者なのでしょうか。悪魔は誘惑者です。誹謗中傷する者、嘘つきです。悪魔は、人々を神から引き離します。

そして悪魔は、嘘で恐れを抱かせ、自暴自棄にさせます。悪魔は人の人生を破綻させます。悪魔の語ることばはすべて嘘です。悪魔に耳を閉ざしてください。

むしろ神のことばに、耳を傾けてください。神は、あなたとの関係が回復することを願っています。あなたが暗闇と混乱の中で生きることを、神は望んではいません。聖書の真理を知り、神との関係の中で安らぎを得てください。

イエスはこう約束しています。「わたしは世の光です。わたしに従う者は、決して闇の中を歩むことがなく、いのちの光を持ちます。」※13

イエスを信じて、神との関係を始める方法は、こちらの『人生の法則』の動画をご覧ください。

 イエス・キリストとの個人的な関係を持つには
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脚注: (1) 1ペテロ5:8 (2) 創世記2:16,17 (3) 創世記3:1-5 (4) エレミヤ31:3 (5) 1ヨハネ4:10 (6) 1ヨハネ3:1 (7) ヨハネ3:16 (8) ヨハネ14:27 (9) ヨハネ8:44 (10) ヨハネ10:10 (11) ヨハネ8:31 (12) 1コリント10:13 (13) ヨハネ8:12

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『カルト その違いは?』
『不穏な世界でもつ平安』
『悪魔に耳を傾けない』


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