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生きる目的とは?

生きる目的を知るとき、人生はさらに意味あるものとなります。

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ここに新品のトンカチがあるとします。トンカチは釘を打つためにデザインされ、その目的で作られたのです。このトンカチが、新品のまま道具箱に置かれました。

トンカチは来る日も来る日も、道具箱に置かれたままでした。道具箱で他の工具たちと過ごすのは楽しいけど、なぜ自分がここにいるのか、トンカチにはわかりませんでした。何か物足りないと思っていました。

トンカチの目的とは?

ある日、トンカチは道具箱から取り出され、暖炉にくめる焚き木を砕くのに使われました。トンカチはウキウキしました。トンカチの柄が人の手に強く握られ、薪を打ち砕きます。用いてもらえて、トンカチはうれしかったのです。しかし1日の終わり、トンカチの心はなぜかしっくりきません。確かに薪を打つのは楽しいものでした。でも何か物足りなかったのです。

翌日も、トンカチは道具箱から取り出されました。この日は車のタイヤのハブキャップの凹みを直しました。次の日は石膏ボートをたたくのに用いられました。テーブルの脚も取り付けました。しかし何か満たされない。トンカチはもっと役に立ちたいと願いました。何でもたたけるし、何でも壊せる。粉々にし、くぼみを作ることもできる。できることは何でも引き受けたけど、どこか満足できない。達成感を感じないこの気持ちを、どう解決したらいいのでしょうか。

生きる目的を発見

ある日、トンカチは釘を打つことに用いられました。突然、トンカチの心に火がついたのです。「これだったんだ!」「俺はこのために存在しているんだ!」トンカチは釘を打つ目的で作られたのです。他の何を打っても、釘を打つことに比べたら、しっくり来ないのです。今やトンカチがずっと求めていた生きる目的を発見したのです。

私たち人間は、神のかたちに創造されました※1。聖書の神は「三位一体の神」です。父なる神、子なるキリスト、聖霊が「関係」のうちに「ひとつ」です。

神のかたちで造られた人も、何らかの「関係」が必要な存在として造られたのです。だれかと「関係」を築くことで、人は心の究極的な必要を満たすことができます。神はあなたと新たな「関係」を築くことを願っています。

※こちらの『三位一体とは何か』の記事もご覧ください

神との関係を築く意義

たとえ人生で多くの経験をしたとしても、神を知らなければ、問題の本質を解決することはないのです。たとえ何か崇高な目標を達成できたとしても、その目標があなたの生きる目的でないのなら、最高の達成感を得ることはないのです。

アウグスティヌス※2はこう語りました。「神は、神ご自身のために、私たち人間を造ったのです。神のうちに憩うまでは、私たちの心は安らぎを得ません。」※3

神との関係だけが、私たちの心の渇望を満たすのです。イエス・キリストはこう語っています。「わたしがいのちのパンです。わたしのもとに来る者は決して飢えることがなく、わたしを信じる者はどんなときにも、決して渇くことがありません」※4。

フランスの哲学者であり、数学者であるパスカルはこう語っています。「人の心の中には、神が造った空洞がある。その空洞は創造者である神以外のものによっては埋められることができない。」※5

神を知るまで、人生には飢えと渇きがあります。あらゆることを試し、人生の飢えと渇きを満たそうと頑張ります。それでも、どこか満たされない空虚さが残るのです。

私たちも先ほどのトンカチのような存在です。人生の虚しさ、不完全燃焼な感覚を、どう解決したらいいのか、自分でもわからないのです。

神とともに生きる人生

オランダの時計職人であったコーリー・テン・ブーム※6 は、第二次世界大戦の最中、自宅にユダヤ人に「隠れ家」を提供したことで、逮捕されました。コーリーはナチス・ドイツの強制収容所に連行されます。

早朝からの点呼。わずかな食糧しか与えられず、日中は肉体労働。夜はしらみだらけのベッドで数人の囚人と就寝…。そんな極限状況の中で、彼女を支えたのは聖書のことばでした。

奇跡的に持ち込んだ聖書を、コーリーは毎晩、朗読しました。すると女囚たちは、コーリーのもとに集まり、聖書のことばに耳を傾けたのです。女囚たちは、神だけが心の渇望をすべて満たす存在であることを発見したのです。

後に釈放されたコーリーはこう証言しています。「私たちはキリストとともに神のうちに隠されているのです。このことを知ることが幸福の基盤です。最悪な暗闇よりも、力強い岩である神、この神の愛に信頼を置くのです。」

神との関係に人生の意味を見出す

私たちの人生から神を閉め出すと、神以外のもので充足感を得ようと、努力するものです。しかし神以外では、私たちの心を完全に満足させるものはありません。人生を充実させるため、いろいろ試すと「もっと」何かをやらなければならないと考えるものです。しかし、いくら頑張っても、決して心は満足しないのです。

私たちの最大の必要は神を知ることです。また神との関係を持つことです。なぜなら、私たちは神との関係を持つようにデザインされているからです。トンカチは釘を打つという本来のデザインを発見しました。あなたは生きる目的を見つけましたか?あなた固有のデザインに生きているでしょうか?あなたのデザインを明らかにするのが、あなたを創造した神なのです。

 イエス・キリストとの個人的な関係を持つには
 質問や意見があります

脚注:
(1) 創世記1:27

(2) アウグスティヌス(354-430年)は北アフリカ出身の神学者。386年イタリヤのミラノで回心。391年に北アフリカのヒッポの司祭となる。著書に398年に記した自伝『告白』、410年に記した全22巻の『神の国』がある。

(3) 邦訳アウグスティヌス著, 宮谷宣史訳, 『告白録(上)』pp.19-20, アウグスティヌス著作集 第五巻, 教文館にあたる。

(4) ヨハネ6:35

(5) ブレーズ・パスカル(1623-1662)はフランスの思想家、物理学者、数学者。計算機の発明や大気圧の研究で知られ、気圧の単位・ヘクトパスカルに彼の名からとっている。彼のこの名言は著書『パンセ』の一節。当時のヨーロッパは自然科学が発展し、キリスト教信仰に基づく世界観に疑問の声があがりつつあった。パスカルは『パンセ』の中で、科学者の視点で人間の心の特徴を分析した。

(6) コーリー・テン・ブーム(1892-1983年)は第二次大戦中、多くのユダヤ人をナチス・ドイツから助けたオランダ人クリスチャン。ユダヤ人を助けたことから一家で逮捕され、ドイツ北部の強制収容所に収監される。一家が収容所で殺される中、コーリーだけが奇跡的に釈放された。収容所での体験を綴った共著、邦訳はコーリー・テン・ブーム著, 湖浜馨訳『わたしの隠れ場』いのちのことば社, 1975年 は、のちに映画化もされている。

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こちらの記事・動画もご覧ください
『人生に目的がある』
『生かされている』
『充実のキャンパスライフ』


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